夢みる蝶は遊飛する

「亜美でいいよ」


高橋さんだなんて、堅苦しい。

それに本当は、高橋と呼ばれるのは好きではない。

この名前は、自分だっていまだに慣れていないのだから。


「うん。じゃあ、あたしは舞って呼んで」


気がつけば、もう会議室は目と鼻の先だった。


舞が先に部屋に入り、後に続く。

それが転校初日、佐竹先生の後をついて教室に入った時を彷彿とさせ、同じように緊張した。

ざっと見回すと、20人に満たないと思われる人数。

みんな、一様に笑顔である。

誰かが、せーの、と声を張った。


「Welcome!!」


声を揃えて一斉に叫んで。

拍手喝采。


あまりの歓迎ぶりに、尻込みしそうだ。

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