夢みる蝶は遊飛する
「悪魔を表す数字・・・・?」
「悪魔崇拝って言い換えてもいいかもしれないけどね」
悪魔と関連付けて暗号を解かせるためだけに、彼は私にあの本を貸したのだ。
「その数字は、666」
同じ数字を三回繰り返しさせるのであればもっと簡単な表記の方法があったはずだ。
そして、悪魔崇拝の話を持ち出すならば、先の紅に浮かび上がる数字のくだりは必要なくなる。
それ単独で、666という数字、つまりロックを解除する三桁の数字を表すことができるのだから。
けれども紅の魔女のことをほのめかす内容を入れたのには、なにか理由があったのだと思う。
あえて訊いたりはしないけれど。
彼のその計らいによって、私は忘れかけていた誇りと自信を、少し取り戻すことができた。
今の私は、輝いていないのかもしれない。
けれど、あの頃を否定することなどできるはずもないのだから。