夢みる蝶は遊飛する
「え、でもダイヤルキーは三桁でしょ? あと2つの数字は?」
不思議そうに問う彼に、続きを教える。
「まだ、暗号には続きがあるから」
「この悪魔とかってやつ?」
「そう。
私ね、桜井くんから本を借りてたんだよね。昨日返したんだけど」
いきなり話が変わってついていけない様子の彼を横目で見ながら、話し続ける。
「大ベストセラーで映画化までされたミステリ小説でね、すごく面白かったんだけど」
そこでわざと、言葉を切った。
「その中でね、とある数字が、悪魔を表しているって言われてるんだよ」
本当に、どれほど前から計画されていたのだろう。
桜井くんが最初にこの本の話をしたのは、一ヶ月以上前のことだったはずだ。
それから本を貸してもらったのが二週間前。
計画的すぎて、怖いくらいだ。