夢みる蝶は遊飛する
「須賀くんはクラスも部活も一緒で、いつも気にかけてくれてたし、そこにいるだけで空気を明るくしてくれた。たくさん得られたのは、須賀くんがいてくれたからっていうのも大きいと思う」
恥ずかしい気もしたけれど、並んで歩いているため顔が見えないので幾分かその気持ちも和らぐ。
今しかないと思えば勇気も出る。
「でも俺、かっこ悪いところばっかり見られてる気がするし、部活だって、俺の技術なんか高橋さんからは未熟にしか見え・・・・」
「そんなことない。私は、皇ヶ丘で見てたものと、ここでのみんなを比べたことは一度もないよ。須賀くんのプレイには、須賀くんだけの良さがあると思う」
その言葉尻を奪うようにして言葉を被せた。
すると、彼はため息をついて立ち止まった。
そこはそれぞれの家への分かれ道。
あの日、彼の想いを告げられた場所。