雲の隙間から
だいたい、仕事が終わると帰り道にある安居酒屋で酒を飲んで帰って寝てしまう。そんな毎日だ
住んでいるのは大学時代からの三万のボロアパート。
そんな中、3ヶ月ほど前にこの場所を見つけた。
会社の同僚と飲みに入ったスナックのビルの屋上、スナックの下品なママに酒をたらふく飲まされ、風に当たろうと階段を上ると屋上へのドアの鍵が壊れていた。外に出てボーと景色を見ていた。錆びた手すりにつかまって高い所から見るとなんでもない景色も少し違って見えた。
なんて言うか落ち着いた気分になれた。普段、考えない事を考えてみた。これからの人生なんかを。
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