俺様執事に全てを奪われて
ふん、勝つ!

絶対に、今日、勝って

馬鹿にしたことを後悔させてやるんだ

よしっ

わたしは視線をあげると、バックミラー越しに元の顔を見た

「行く!
すっきりさっぱりして…今日から新婚生活だ」

「え?
今までだって…新婚生活ではなかったんですか?」

間延びした有栖川の声が聞こえる

「今日から心機一転するんだよ」

「そういうことらしい」

元が肩をすくめた

「なんでもいいけど
アツいから早く終わらせてくれよ」

続けて元が口を開いた

そうなのだ

元は外で待っている

有栖川とわたしで、聖子と対決をする

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