俺様執事に全てを奪われて
「ふと思ったのだが…薬なしでエッチしたのって
1回しかないんだな、わたしたちって」

「あ? そうだな…」

元が瞼を閉じた

疲れているのだろう

「これから何度でもできるだろ」

「そうだが…なんか変な気分だ」

「何が?」

「普通の恋人は、デートを重ねて
そういう雰囲気になって…エッチをするのだろ?」

「出会ったその日のうちにっていう例外もあるぞ?」

「普通は…と言っただろ」

元がくすくすと笑い声をたてて、笑った

「普通の恋愛をしたいのか?」

「してみたい」

「…なら婚姻届は先送りか?」

「あ…」

わたしは小さい声を漏らした

「元はどうしたい?」

「どっちでもいいよ
乙葉が俺の傍にいるんなら
もちろん、いてくれんだろ?」

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