俺たちの反抗
俺は泣いた。

斉藤の胸で。

今までの悔しい想いが溢れてきてしまう。

「くそう。くそう!」

俺は泣く。

「降りてきなさい!こんなことが許されると思うのか!要求はのまない!」

俺たちの涙とは関係なく、警官が叫ぶ。

ここまで空気が読めない野郎には、もう怒りを超えあきれはてる。

パトカーが校庭にどんどんくる。

台数はハンパじゃない数になっている。

最初とは大違いだ。

すぐに降りてくると思ったが、思ったよりもしぶとい中学生たちにてこずっているのだろう。

警察の威信をかけて、俺たちを全力でひっ捕らえるつもりだろう。

そうはいかないさ。

負けられない。

俺は涙をぬぐった。



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