俺たちの反抗
俺をじっと見つめる担任。

教師という特権を振りかざすとんでもない悪人の顔に見えた。

「何で先生の言うこと分からないんだ」

狭い部屋で担任の声だけが不気味に響く。

まるで拷問でもされているような錯覚に落ちいる。

何て答えようか迷う。

正直に言うか。

頭を下げるのか。

緊迫した空気が、身体を震わせる。

俺の身体は焼け付くように熱く興奮し、氷のように固くなるぐらい恐怖にさらされていた。

ここで負けるわけにはいかない。

俺は腹を決めて言った。

「先生を尊敬できないからです」

言えた。

情けない俺が面と向かって。

だがこの後どうなるか・・・。

それだけが怖かった。

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