俺たちの反抗
担任の目が明らかに変わった。

「お前はどうしようもない奴だな」

そう静かにドスのきいた声で言う。

担任の口元はひきつっていた。

どうやら相当怒ってしまったらしい。

だが、もう言ってしまったものはしょうがない。

俺は腹をくくった。

「俺を助けてくれなかったじゃないか!!!」

俺は叫んでいた。

無心だった。

だが心からの叫びだ。

担任は驚いた顔をして、そして黙った。

沈黙の僅かな時間。

担任も人の子か。

考えているのだろうか。

下を向いて黙っている。

絶えかねて俺は言った。

「何とか言えよこら!」

もう俺は後戻りはできない。
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