クール王子


そう励ましてくれるタスクにセシルは弱々しく微笑んで見せた。



「大丈夫。……行きましょ…」


セシルは部屋へと急いだ。

もうこれ以上待女の話を聞きたくなかったからだ。



タスクと部屋の側で別れると
早速部屋に戻った。




レジスが側室……。


タスクはただの噂だと言ったけど
セシルにはそう思えなかった。



この頃頻繁に行く執務…。

仕事だといって朝まで戻って来なかったり
ひどい時は3日は部屋に戻って来ない。



……どうして…?



それは側室の話をしているから?


それとも……


それとも、もう側室の相手がこっちに…
この城にいるの?



だから戻って来ないの?



だから……


この頃私に冷たいの…?




嫌な想像ばかりをしてしまう。


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