Othello―オセロゲーム―Game
「へぇ〜…お父さんの代わり…か。ペンション開業の招待で?」
ここまできたら、若松の独壇場である。
なんてったって…相手が好きなだけ話してくれるのだから。

まったく…女子高生ってのは、情報の宝箱だな。
ちょっときっかけを与えればドンドン・ネタが湧き出てくる。

「はい!父は、今回開業することになったペンション、“紅葉館”のオーナーのお父上様と知り合いで…。って、言っても、アタシは全然知らないンですケド…」
若松は悟った。
この情報は、無意味だということを…。
とりあえず、適当に相づちをうって、ペンションまでの道程に励んだ。

< 17 / 28 >

この作品をシェア

pagetop