◆悪魔様のお気に入り◆

 なに!? これなんなの?

 いやだ、いやだ、いやだ!怖い…!

「たす……けて…ぇ」
 
 無意識に体が小刻みに震えだした。涙が止まらない。
 こんなキス……知らないっ!

 そう言った瞬間悪魔は私の体を離した。
 私は俯いて悪魔の顔を見ないようにして唇を押えた。



「おい」

 そう呼びかけられたが答えたくなんかない。

 そう思って無視しているといきなりあごを掴まれた。
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