◆悪魔様のお気に入り◆

「うっぜー女だな、ガキかよ」
 
 だ、だれのせいだよっ!

 ため息をつき、あきれたような顔をした悪魔と目が合った。

「うさぎみてぇ」
 そう聞こえた瞬間目の前が真っ暗になった。
 
 ただ目に映るのはこっちをみるめる悪魔の目だけだった。

「んんっ!?」

 その行為がキスということにワンテンポ遅れて気づく。

「や…めてっ!」
 

 やっとのことで声を出すことができたのに、またもや唇を塞がれた。
 しかもさっきよりも長く、口の中に何かがはいってきた。
 体を押し返すのに、腕を掴む手はかなり強い。

 
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