恋するキモチ
「徹平、お父さんに連絡つかないんだよ。出張だよな」
「はい。大丈夫です。俺、一人で平気だし。ただの疲労でしょ?」

「そうだけど、まあ一日、今日のところは入院だって」
「そっか…」

俺は目を閉じた。
だって、このまま現実を見ていたら、
なんだか耐えられそうになかったから。


「七瀬先生、後は俺が残ってるから帰っていいよ」
「えっ、大丈夫です。私もいます」

二人の会話が途切れ、ベットの側にある椅子に腰掛けた音がした。

「徹平、最近食事ちゃんとしてなかったのか」
松先が声をかける。

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