恋するキモチ
すぐに慌てた様子で松先と七瀬先生が病室に入ってきた。

「徹平、どう?気分、大丈夫か」
「はい」

「疲労らしいから心配するな」
「はい」

三人とも話をしない。
静かな時間が流れる。


あれ?
足に違和感を感じる。

俺はそっと顔を上げ、足先を見た。
布団がかけられていて足を見ることはできない。
でも、なんだか右足がもぞもぞする。

「先生、足、何か変なんだけど…」
そう言って右足を動かした時、

「いてっ!」
激痛が走る。

「おい!大丈夫か。動かすな。捻挫してるんだ」
慌てて松先が俺の体を倒す。

ねんざ・・・?
マジかよ。
俺、当分走れないじゃん。

こんな時まで、走ること考えてる俺って、本当バカだよな。
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