恋するキモチ
「徹平くーん」
「なんだよ」
篤朗の着替えをじーっと待つ。
俺は汗かかないから着替えない。

「ここんとこさ、ずっと君、何かを見てませんか?」
「はあ?」
遠まわしな言い方。

「だからさ!」
「うぐっ…」
篤朗が腕を俺の首に回し、締め付けた。

「ぐるじぃ…」
「七瀬のこと、見てんだろ?」
「えぇ??」
「お前見てたら分かるもん」

はあ、はあ
…苦しかった。
篤朗はやっと腕を放してくれた。

「見てないって」
「いや、見てたって。気になってんの?」
「まさか!」
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