恋するキモチ

18.告白〔明梨side〕

学校に着くと、教室には朝の部活を終えた徹平がいた。

徹平の姿を確認しつつ自分の席に座る。


どうか、徹平が話しかけてきませんように…。


話しかけられたら、どう答えていいのか分からない。
あんなにも昨日の夜、自分に言い聞かせたのに…。


用具を出し、なるべく徹平のいないほうを向いていた。



「明梨、ごめん。数学のノート見せて」
「・・・」

昨日と変わらない徹平の声。いつもと同じ徹平の笑顔。

・・・だめだ、無理。


わたしは完全に徹平を無視してしまった。
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