恋するキモチ
「明梨」
今日も一日、徹平に話しかけられることなく過ぎていった。

ホームルームが終わり緊張した一日も終わる。

急いで教室を出て行こうとしたわたしは徹平に呼び止められた。


「なに?」
昨日より普通に返事ができたみたい。

「あのさ、俺が言ったこと、怒ってる?」
「?…怒ってないよ」

「そっか、じゃよかった」
安心したようにつぶやいて、徹平は教室から出て行った。


怒ってなんかないよ。
怒るわけないじゃない。
徹平の恋を応援したいって思ってるよ。
でも、悲しく仕方ないよ。


本当は言いたいけど、言えない事がたくさんある。
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