恋するキモチ
「よっ」
「よお…」
昇降口で篤朗くんが立っていた。

「何だよ、その顔。まだ引きづってる?」
「っ…」


「カキ氷食いに行かない、今から」
「いまから?」

「そっ、今から。行くぞ」
そう言って篤朗くんはニカッと笑った。


結局、部活をさぼったわたしたちは、今、カキ氷を食べている。

「痛ってー。ガンガンする」
「食べすぎだって」

カキ氷をほおばりすぎた篤朗くんは、案の定頭を抱えてうなっている。

そんな姿を見て、思わず笑う。

「やっと笑ったな」
「あっ…」

篤朗くん
心配してくれたんだね



すごくうれしかった。
< 186 / 267 >

この作品をシェア

pagetop