恋するキモチ
「はい」
「こんにちは。徹平です」
「なにぃ!?」
玄関越しに徹平の明るい声が聞こえる。


お前が原因で
飲みすぎたんだぞ。


「何の用?休みに朝から失礼じゃない」
七瀬は扉越しにそう言った。

「すいません。でも先生、もう11時ですよ」
「へ?」

七瀬が後ろを向いて時計を確認すると、確かに11時を過ぎていた。


「で、何の用?」
「先生、開けてくれないんですか」


開けるわけないじゃない
私は
起きたばっかりなのよ
こんな姿
見せられるわけないでしょうが

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