恋するキモチ
「上がっていいですか」
「…どうぞ」
徹平を追い出すことを諦めた七瀬は、扉を閉めた。

そして徹平の存在を無視するかのように、洗面台へ行き顔を洗う。


「あのさ。見て分からない?」
「何をですか?」

「だから、私の状況」
「先生の?」
首をかしげる徹平。

「だ、か、らあ。私は起きたばかりでノーメイクだし、髪も巻いてないし、パジャマだって言ってんの」

イライラするぅ!


「わかりますけど」

わかってるなら
考えろー!

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