恋するキモチ
「徹平」
「何?」

すぐに、またテスト週間が始まる。
部活が休みになった俺は明梨と一緒に帰っていた。

明梨と帰ること。
俺たちにとっては普通のことも、明梨に好きな人ができたら普通じゃなくなるのかな。


「本当に、七瀬先生のこと大丈夫なの」
「大丈夫だよ、もう」
心配そうな明梨の顔。
目がうるんでいた。


「心配するなよ。テストの方が心配だって」
そう言って俺はおどけてみる。でも、明梨の顔は変わらない。


こうやって
心配すら
してもらえなくなってしまうんだろうか。


俺は
明梨に
頼っている?
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