恋するキモチ
第二章

7.抱えきれない思い〔明梨side〕

「ただいま」
「ただいま」
徹平と一緒に玄関に入る。

「おかえりなさい。徹平くん、おなか減ったでしょ」
二人の声に気づいて、お母さんが台所から出てきた。

「はい!」
「だめだめ。勉強した後!」
「そんな…殺生な…」
泣きそうな徹平の顔を見て笑う。


こんな幸せ、いつまで続くんだろうか。
幸せが大きくなるほど、わたしの不安も大きくなる。

隣にいる徹平の笑顔。
いつか消えてしまうんだ。

徹平に運命の人が
現れたら…。


ソレハ

ワタシナノカナ

ソウネガッテル
< 59 / 267 >

この作品をシェア

pagetop