相思相愛
―――バタンッ
自分の部屋に咄嗟に駆け込んだ
「ぅぇ……ヒック…」
流れ出した涙は止まることを知らないみたいだ
泣き止んだら、恭平のところに行って謝んないといけない
そう思った。
「梓、俺が悪かったからドアを開けてほしい」
恭平はすぐに俺を追いかけたみたいだ
でも、今は会いたくない
「お願いだ。もうあんなこと二度としたりしない」
うるさいっ
今は何も聞きたくないんだ
そっとしといてよ!!
「早く仕事に行けば」
冷たく恭平をあしらうと、恭平は声に力がなくなった
「本当に悪かった。ただ、心配なんだ」
それだけを言い残して、仕事へと足を向けた。