聖花学園~花よ咲き誇れ~2
「それで今日その子撮影は無理になって、でもここの会場今日しか使えなくてね、何とか変わりの子を探していたんだ」


 ……何だか嫌な予感……。


「だから君、撮らせてくれ!」


『ええっ!?』

 わたしと流依の声がハモッた。


 驚きも冷めやらぬうちに、今度は翔子先輩からも頼まれる。

「頼むよ。他のモデルにも連絡取ったけど皆駄目で……君しかいないんだ、小都子ちゃん!」


「ええっ!? そ、そんなこと急に言われても……」

「そうですよ! 大体シロウト使うなら他の女でも――」

「流依」

 わたしを庇うように言った流依を翔子先輩が遮った。
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