硝子の靴 ~夜帝の紅い薔薇~少女A~
日和は、
静かに龍星を見つめる。
「うーん…
まだ、自分を見つけられずにいる」
「そっか」
「でも、
私…」
「ん?」
「七海さん、
私、
自分の個性を考えたこともなくて、
不満もなくて、
今も、自分で自分を見つめなおしている途中だけど、
ひとつだけ…」
「ひとつだけ?」
「うん。
ひとつだけ…わかる」
「何?」
「私…
お母さんがよく着る、
真っ白なスーツと、
ゴールドのハイヒールが、
好きだった」