硝子の靴 ～夜帝の紅い薔薇～少女Ａ～

「何だっ…て？…」


無表情に見つめる龍星に、
日和は、静かに視線を合わせた。



二人は、

黙って

じっと見つめ合う



「何で、
そんなことを言う」



日和は、
龍星の視線が、
怒っている様にも感じた。


日和は、

意を決して言った自分に言いきかせる様に、

龍星の眼差しから、
視線をそらさなかった。


透かさず、

龍星が再度尋ねる。



「何で、
そんなことを言ったのかと聞いてるんだ」



二度目の強い口調に、

日和は、

考えていなかった返答に困り…



とっさに思いついたことを言った。