硝子の靴 ~夜帝の紅い薔薇~少女A~
龍星の動きが止まる―


日和は、
唇を噛み締め、
力いっぱいに目を閉じたまま
それを感じ…



龍星が、
そっと
日和から離れたのを感じた。


日和は、
目を開けずにいた。

じっと
仰向けになったままの状態で、
龍星の行動に不思議に思う。


そんな日和を見ながら、
龍星は、
日和から離れ
煙草に火をつけながら、
静かに言った。



「そんな我慢して」


―え…―


図星の日和は、
驚く



「なのに、
何であんなことを言ったのか知らないけど、

こういうことだよ、
わかった?」



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