正反対恋愛【完結】
「翔太……ズルイよな。お前だけ無傷じゃん」


「……銀、キレたら止まらねぇし」


何とか立ちあがった男の子達は、皆一様に唇を尖らして不服そうな表情を浮かべた。


「銀がなかなか鈴木さんにアタックしないから、俺達が協力してやったんだよ。翔太が鈴木さんを好きっていうことにして」


「ハァ?」


「翔太が鈴木さんに告白してる現場を見て、銀が飛びだしていって鈴木さんに愛の告白を……って計画立ててたのに俺らの事ぶん殴るんだもんな」


「そうそう。これには訳があってって何度も説明しようとしたのに聞く耳持たないしな」


「……計画練って俺と佐奈をくっ付けようとしてたんだ?」



ようやく全てを悟った銀は、苦笑いを浮かべる男の子達にニコッと太陽のような笑顔を向けた。


< 88 / 365 >

この作品をシェア

pagetop