君のとなり。


ええええええええええ!!!!!?


明日香、口あんぐり。真奈美、ニヤリ。

「まじで!?あの伊東も!!?」
「らしーぜ」

な・・・なななんで!!?なんで2人が
私奪りあうワケ?!だって、そしてら、


  「私のコト、スキなのぉ~??
   え~、明日香困っちゃう~」

   「・・・・・・・・オイ!」

真奈美のウラ声に、明日香思わずツッコむ。

「ぁたっ!・・・けどさ、
 そーゆぅ事、考えてたでしょ~」
   「ぅ・・・・!!」

にんまり笑う真奈美に、明日香はタメ息をついた。

「・・このごろさ・・・自分の
 気持ちがわかんない・・の」

ポソっと言う明日香に、真奈美はうなずく。

「前までの私ならさ、絶対今、
 伊東君応援して、‘祐人負けろ”
 なんて叫んでると思わない??」

      「思う」

即答にガクッとしつつ続ける。

「けど、今はなんか・・・・
 祐人に、勝ってほしい気持ちが
 
  ・・・・・強い・・・かも」


ジャージの袖で赤い顔を隠して
「・・わかんないよぉ・・」と
つぶやく明日香に、真奈美は抱きついた。


「・・よ~しよし。大丈夫。
 今は整理が出来てないだけだからね」

真奈美は明日香の背中をさすりながらも、コートの祐人を見た。


    ・・素直になればいいのに。


「・・どーやったら、できる?」

明日香が問いかけると、真奈美は
いつものかわいい笑顔で笑った。

「素直に、この勝負に勝って、
 明日香がスキになってほしい。
 って思う方。が・・・・
   
     スキな人、じゃない??」



   ・・・・・私・・・は・・



明日香はコートの2人を見つめた。

━・・その瞬間、シュートを決めた祐人と目が合う。


   祐人は明日香を見てニッと笑った。


「今ので18対16!!あと1回きめれば祐人の勝ち!!」
「すっげぇ!!」

女子の方も体育が終わり、人ゴミがさらに大きくなる。

そんな中、明日香はじっとコートを見つめていた。
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