社長と恋
「あらそうなの?
いい事だと思うわよ?
さっ、山崎さん何を食べたいかしら?」
お母様はあたしの前にメニュー表を広げてみせた。
『えっと………。』
メニュー表をキョロキョロ見ると、驚く程高い物ばかり。
普通1000円以内であるデザートが、バカみたいな値段だ。
なるべく安い物を選ぶと、秋元さんは慣れた様子で頼んでくれた。
「ところでさ、お袋もう大丈夫なのかよ。」
あたしは自然とお母様を見た。
「何が?」
小首をかしげて秋元さんに聞き返した。