リカと私の藁人形
両親からは無視されて、兄からは乱暴を振るわれているあたしの悩みをゆういつ聴いてくれたのがその親友の朋子だった。

朋子とは保育園からの親友で、それはいつまでも変わらないと思っていた。

中一の時、そんな朋子はいじめっ子だった。地味な女の子の持ち物を隠したり、トイレに入っているとき水をかけたりと古典的ないじめを楽しんでやっていた。

あたしはそれを見ているだけだった。

見ているだけのあたしに、不信感を持ったのか誰かをいじめ終わった後、彼女は必ず「親友だよね?」と確認してきた。

あたしは、笑顔で「うん。当たり前じゃん。」と答えていたのを覚えている。
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