捨て猫
―――もうすぐ付き合って3週間がたつ。
相変わらずあたしと先輩はラブラブです!
今日は部活が終わってから、街をぶらぶら制服デート。
ゲーセンで遊んで、カラオケに行って、
それから『CAT'S street』に立ち寄る。
初デートの日以来、お茶をするときは二人とも自然にここに足が向かうようになっていた。
でも。

「あれっ?」
お店は閉まっていた。
「もう閉店したんじゃねぇ?」
「あっ、ほんとだ」
よく見ると≪CLOSED≫と書かれた看板が下げてあった。
「どうする?もう帰るか?送ってくけど」
時間は9時半。
まだそんなに遅い時間じゃないし、
このまま帰るのは名残惜しいってゆーか…。
「…もうちょっと一緒にいたい」
あたしは先輩を見上げて言った。
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