Sin
――ねえ、何故なんだ?

毎日眠れず、鬱々と過ごすジャックは誰にともなく問いつづけた。

『もう楽になりたい』
『耐えられないの』
『助けて』

何故、悲しい思いを強いられる子どもがこんなにも多いんだ? 何故我が子を虐待するんだ? 一体、何がどこで、そして何故狂ってしまったんだ?

――親。

幼い子どもが一番慕い、一番必要としている存在。無条件で愛されたいと願い、そして無条件で信じている存在。

なのに、何故? 何故? 何故? 答えが見えない。分からない分からない分からない。ああ、苦しくて気が狂いそうだ。

親だって完璧ではない。それは分かっている。辛い過去を抱えている事もあるだろうし、生きづらい世の中を必死で生きているのだ。時にはバランスを崩す事だってあるだろう。

でもせめて。

そう、せめて我が子を温かく――例え不器用であっても――その腕に抱きしめてやる事は出来ないか?

『要らない』、『死ね』。暴言で子どもの心を引き裂き、暴力で身体を傷つけておきながら、それでもまだ自分は『親』だと主張するのか?

そうだと言うのなら――ああ、誰か教えて欲しい。

ジャックは心の中で叫んだ。


――『親』って一体、何なんだ……!!


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