Sin
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「……だから、体に触られるのが怖かった。自分は不潔だから愛されないんだって、そう思ってた」

話すのにも相当の気力が必要だっただろう。シンは大きく深呼吸し、ぐったりとジャックの肩にもたれた。

「ジャックに会って、優しくしてもらえて。ジャックなら愛してくれるかもって期待した。愛してもらえるような綺麗な人間じゃないのに」

「シン」

「せめて嫌われたくなかった。だから、話すのが怖かった」

シンはジャックのワイシャツの袖をぎゅっと掴んだ。

「……忘れたいのに忘れられないんだ。毎日毎日悪夢見て、気が狂いそうだった。いっそ死ねば楽になれるかもって……」

母さんもそれを望んでたし、とシンは小さな声で付け加えた。

「ジャック……俺の事嫌いになった?」

俺、不潔だから。

そう言って、シンは涙目でジャックを見上げた。不安そうな瞳。

ジャックは強く首を横に振る。


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