Sin
まずは、シン。

外に出れば必ずどこかで偏見の目に出会う。それに耐えるだけの心の準備が必要だ。

どんな事を言われても、どんな扱いを受けても、自身の価値を見失わないようどうやって助けたら良いのだろうか。

そして、職員達。

中にはジャックがルージャの子と暮らしていると知って眉をひそめた人もいた。

仕方ない事なのだ。そう簡単に人の考えを変える事は出来ない。

例えそれが間違っていると分かっていても、生まれ育った間に一度身についた偏見を覆すのは本人にとってもたやすい事では無いのだろう。

彼らの気持ちを無視していきなりシンを連れて来たりしたら。結果、傷つくのはシンなのだ。

お互いの摩擦を最低限に抑え、なおかつ子ども達に偏見を持たせずシンと会わせる方法。

ここ一ヶ月ほどの間、ジャックはずっとその事を考えていた。


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