Sin
ジャックはミーミルとセイジにシンの出迎えを頼んでいた。

シンの訪問を他の職員達に納得してもらうため、『セイジに会いに来る』という理由にしてある。

もちろん、セイジにはシンについて他の子達より少し詳しく話しておいた。

「もう、お兄ちゃん遅いのっ」

ミーミルは怒ったように頬を膨らませる。

ブラウンの髪をおさげにした、色白な頬がほんのり桜色の女の子をシンはじっと観察した。

「全く、お兄ちゃん“ようりょう”悪いんだから。もうちょっと待っててね、シンくん」

そう言ってミーミルはジャックの腕にしがみつく。相当ジャックに惚れてるようだな、とシンは一人心の中で呟いた。

「先生、また肩車してほしいな」

「どれ」

ジャックはひょいとミーミルを抱え上げ、肩に乗せる。

「ちゃんとつかまってるんだよ」

すごい、高い! と無邪気に喜んでいるミーミル。

それでもジャックの右手は、しっかりとシンの肩に置かれていて。

『大丈夫』

そう、何があっても。

ジャックがそばに居てくれる。必ずジャックの家に帰れる。

だから、大丈夫だ。

シンは肩の力を抜くためにゆっくりと深呼吸した。


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