Sin
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
「おじさん、いつもの林檎入ってる?」
「おう、今朝入ったばかりだぞ」
シンはジャックに頼まれたお使いで八百屋に買い物に来た。
商店街までは自由に外出して良いと許可されている。その向こうへ一人で行くのは禁止。何があるか分からないからときつく言われた。まあ、行く気も無いけれど。
今日のお使いは林檎とジャガ芋と玉ねぎ。
「今日の晩御飯はカレーか?」
「そう。なんで分かったの?」
「伊達に八百屋何十年もやってないからな」
買い物で献立が分かるんだと店主は胸を張った。
「おっと、釣りがない。シン、ちょっと待っててな」
「うん」
釣銭を取りに奥へ戻る店主。その姿が扉の向こうに消えた時、シンは視線を感じて後ろを振り返った。
向かいの花屋のおばあさんが意地悪い笑みを浮かべて、沢山並んだ花々の向こう側からこちらをじっと見ている。
ぺこ、とお辞儀して目を逸らす。あのおばあさん、ちょっと苦手だ。
小さく息をついて、視線を通りの向こうにやる。
「おじさん、いつもの林檎入ってる?」
「おう、今朝入ったばかりだぞ」
シンはジャックに頼まれたお使いで八百屋に買い物に来た。
商店街までは自由に外出して良いと許可されている。その向こうへ一人で行くのは禁止。何があるか分からないからときつく言われた。まあ、行く気も無いけれど。
今日のお使いは林檎とジャガ芋と玉ねぎ。
「今日の晩御飯はカレーか?」
「そう。なんで分かったの?」
「伊達に八百屋何十年もやってないからな」
買い物で献立が分かるんだと店主は胸を張った。
「おっと、釣りがない。シン、ちょっと待っててな」
「うん」
釣銭を取りに奥へ戻る店主。その姿が扉の向こうに消えた時、シンは視線を感じて後ろを振り返った。
向かいの花屋のおばあさんが意地悪い笑みを浮かべて、沢山並んだ花々の向こう側からこちらをじっと見ている。
ぺこ、とお辞儀して目を逸らす。あのおばあさん、ちょっと苦手だ。
小さく息をついて、視線を通りの向こうにやる。