Sin
店主は驚いたように口を挟む。

「え、そうなのか?」

「うん! 俺の母さんこの国の人なんだ。青い瞳で金髪。すごい美人でさ。俺、父親似だからこんなだけど」

シンはおばあさんを振り返って言った。

「母さんの代わりにおばさんの事守ってあげるから、心配しないで!」

用意していた残りの厭味をシンの明るい笑顔にもぎ取られ。

おばあさんはラジオのボリュームを下げて店の中に戻って行った。

「シン、強くなったな」

偉い、と店主に褒められ、シンはぺろりと舌を出して笑う。

「“攻撃は最大の防御”って、最近読んだ本に書いてあったんだ」

「……十の子どもが言う台詞じゃないぞ」

「そ?」

すとん、と木箱に座り直し、シンは隣にいる店主を見上げる。

「あ、でも嘘じゃないよ? 母さんとおばあさんの瞳、同じ色だった」

「あの食えない意地悪ばあさんは美人じゃないけどな」

店主は吐き捨てるように言う。もしかして仲が悪いのかな、とシンは心の中で呟いた。

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