Sin
ああ、胸が悪い。
帰り道、ジャックは胸元を強く押さえて込み上げる吐き気を堪えた。
言葉にしがたい真っ黒な何かが重たく胸に居座り、息苦しい。
シンを一人立ちさせるには偏見に立ち向かわせなければいけない。辛いとしてもそれがこの国の現実。
今はまだ温かく見守り、傷を少しでも癒し、力や自信を蓄えさせる時期だろう。
でも、いつかは。そう、いつかは必ず立ち向かわなければいけない日がくる。
その日のために、僕は一体何をしてやれるのだろうか。