Sin
ジャックが学校から家に帰る途中、前から走ってきた人と肩がぶつかった。

「ユーキ……?」

すれ違いざまに一瞬見えた、怯えた瞳と血で濡れた唇。まっすぐ走り去る後ろ姿は彼だった。

「待って! ユーキ!」

ジャックは後を追った。彼は振り返らずに走る。不安が胸を過ぎる。まさか。

『ジャック、僕、死にたい』

彼の向かうその先には。

「待って、ユーキ!! 待てってば!!」

列車が右からやって来る線路。

ジャックは全力で走り、手を伸ばす。届かない。待って!

「駄目だ!! ユーキ、待って……!!」



車輪の軋む音。

乗客の悲鳴。

直視出来ない友人の無残な姿。


彼は、ジャックの目の前で列車に轢かれた。

自殺、だった。


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