1/2 〜危険なベターハーフ〜


ちぃのアパートのチャイムを鳴らすと、無防備な甘いソプラノが奥から響いてくる。

ちぃの甘い声が。




「紘ちゃん?」

開けたと同時に名前を呼ばれ、
ちぃの姿にドキッとした。



髪を濡らし、風呂上がりのいい匂いを漂わせ、何も疑うことなく笑顔を向けていたから。



いつもちぃは
本当に無防備過ぎる。


そういうところが
どこか美羽ちゃんに似てると
ずっと思っていたけど。



きっと美羽ちゃんが
ちぃに似てたんだ。

それに今更気がついた。



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