1/2 〜危険なベターハーフ〜


「会見をきちんと開く。美羽のことをきちんと護るために、正面から切り出すつもりだ」


もう、逃げない。

もう、泣かさない。


腹を括った桜井の眼は、
いつもより鮮やかに輝いていた。


「俺に出来ることは?」

何かあるから、
呼び出してくれたんだろ?


「…社内の美羽を、頼む」

お前にしか託せない。

そう続けた桜井は、
俺の動きを制したいようにも受け取れた。



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