1/2 〜危険なベターハーフ〜

秘められた宿命



「お帰りなさい」


玄関先で出迎えるちぃの
可愛いエプロン姿にも
ちょっと見慣れてきた。

彼女らしい、
キャラクターのついた
ピンクのエプロンが
キッチンで忙しく踊る。


…そんなに慌てなくても
怒らないのに。



「ねぇ、ご飯だけよそってもらっていい?」


首だけ振り返って
目をキョロキョロさせる。

危なっかしい手つきは
相変わらず。



こんな風にキッチンが
賑やかなのはホッとする。

一人暮らしの頃とは
一気に変わった、
彩りのあるキッチン。



誰かがいるのが
こんなに嬉しいなんて
知らなかった。



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