1/2 〜危険なベターハーフ〜


思いがけない行動に
バランスを崩す。

やべぇ。



その刹那に
頬にキスをされていた。


「…悪ふざけはよせ」

「次は唇だからねっ!?」


心配なんかするんじゃなかった。

女の涙はこれだから手強い。


行方を失った右手のハンカチをポケットにしまいながら、千早を視界に捕らえた。



「絶対だからね!」

赤目のウサギの千早が
あっかんべーをしていた。



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