世界の説明書
 もう彼の脳内の言葉は、右手の小指からENTERされて、KOTOBAになっていた。KAIKAN,KIMOCHIII。一人で何回も、何回も。誰にも何も求めずただひたすらに、ひたむきに、純粋に本能の命令するままに、自らを高みへと導く。それは芸術となり、生命の存在理由となった。二郎のセカイは純粋で、周りの世界は不浄となり、嘘や偽りが蔓延していた。そして、二郎は完成した。KANSEI SHITA。
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