世界の説明書
 「今から、このトイレに淫乱な人妻が来る。彼女は雄雄しいオスに犯されたがっている。本当は俺が公園のトイレで会う約束をしていたが、あまりに淫乱で俺では役不足だ。あんたのような男を俺はずっと捜していた。セカイを無視し、このバビロンシティーに真っ向から立ち向かう勇者。あんたならセカイを変えられる。その女のセカイを変え、嘘で固められたマネーゲームをぶっ壊してくれ。口先だけの、見た目だけの偽者がはびこるセカイを、人を騙し自分は賢いと勘違いしている馬鹿共が成り上がるセカイを、女よりも女々しい言い訳が美化されるセカイを、どうかあなたの力で変えてくれ。」 

 泥酔しながらも、徐々に二郎の言葉に感化されていくホームレスを睨みつけながら、二郎はさらに彼に囁く
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