世界の説明書
真実



「ママ、ママ、今日は少し歩いた先にある公園に行ってきたよ。なんか、赤いライトがクルクル回る車がいっぱいいたよ。うるさかったな。なんかあったのかな。杖を突いた若い女の子がすごくいっぱい泣いていた。その横にいた太っちょはなんか気持ち悪かったよ。 赤い水がいっぱいタオルにかけられていて、青いピニールシートがいろんな所におちていたよ。」

「そう、それはきっと何かの事件があったのよ そんな公園に一人でいったの。町には近づいちゃ駄目とあれほど言ったのに。」

「だって、もう海は飽きたんだもん。誰も居ないし、寒いし、つまんないもん。」

「そう、で、その杖を突いてる目の見えない子はそんなに泣いていたの。」

「うん、すごく悲しそうだった。え、でもなんでその子が目が見えないと知ってるの。」

「だいたい、若くて杖を突いてるなんて、足が不自由か、目が不自由かどっちかなの。あなたも、前の町で最後にあの子にあった時も、あの子は杖を突いていたでしょう。」


「え、誰。 あの僕のせいで事故にあった、あの子のこと。え、じゃああの子は目が見えなくなってしまったの?」

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