世界の説明書
どうして、何故と彼は訳が分からなくなっていた。せっかく涼しくなったのに、母親は死んだ。二郎がせっかく買ってきてくれたのに、彼の優しさが台無しになった。この世で唯一の家族が死んだ。自分はこの世で一人きりになった。ああああ、もう駄目だ、生きていけない。母親の死は彼に本当に絶望を与え、彼はとにかく早く死にたがった。そして、ひび割れだらけの彼の心は、音もなく崩れた。涙すら流せない程、彼は壊れた。黒いパーカーが目の前に立っていた。